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日本地震工学会 > 2007年 第7回通常総会 議事録

A. 日時:

平成19年5月24日(木) 15時30分〜17時00分

B. 場所:

建築会館ホール

D. 出席者(50音順 敬称略)

(68名、他に委任状出席546名)

相沢覚・秋澤夏男・阿部誠・安部宗孝・家村浩和・五十嵐克也・石川裕・和泉眞一・岩田知孝・植竹富一・大橋茂信・大庭正俊・太田外気晴・大町達夫・小川安雄・小谷俊介・笠井和彦・風間基樹・勝俣英雄・勝山正嗣・壁谷澤寿海・亀岡裕行・北川良和・木村榮一・工藤一嘉・後藤正美・小長井一男・小笹敦司・小林信之・小林康人・斎藤賢吉・境茂樹・坂本成弘・塩尻弘雄・志波由紀夫・白戸真大・清水善久・尻無濱昭三・鈴木浩平・鈴木康嗣・鈴木祥之・末富岩雄・砂坂善雄・田蔵隆・田治見宏・槌本敬大・津野和宏・富山隆一・中村晋・沼尻靖久・野畑有秀・久田嘉章・福冨幹男・藤川智・藤本一雄・真崎雄一・三輪滋・源栄正人・若松加寿江・村上處直・松田宏・馬渕倉一・森島規夫・柳井正・山口昭一・吉田骼。・吉道正夫・渡辺孝英

E. 議事

1. 開会:定足数の確認

 総会の定足数は規約第24条により現在の正会員1192名および法人会員94社の1/3以上で、429名以上となるが、本日の出席者は委任状出席を含めて614名となり総会が成立することが総務担当の坂本理事より報告され、平成18年度通常総会の開催が宣言された。

2. 議長指名

 総務担当の坂本理事より、規約第16条により会長が総会の議長を務めることが説明され、本総会の議長を大町会長にお願いした。

3. 会長挨拶

 大町会長より、議案の審議に先立ち挨拶があった。その概要は以下の通りである。 (概要)本学会は2001年1月1日に設立され7年目を向かえ、人間の成長に喩えると現在は少年期にあたる。歴代の会長・役員のご尽力により今まで大禍なく無事成長してきているが、解決しないといけない課題は多く残っている。今年も、インドネシアのジャワの地震、ソロモンでの地震津波、能登半島地震と被害地震が頻発し、さらには近い将来の大地震の発生の逼迫も謳われており、社会からは、ますます本学会の活動に対する期待が集まっている。昨年度の会長就任挨拶で、学会を取り巻く環境はかなり厳しいが、学会の成長と発展への道筋をつけたいと述べたが、これから報告する事業報告を聞いて、この目標を何処まで達成できたかをご判断の上、会場からの忌憚のない意見をもとめ、更に今年度の事業計画案を確認の上、本学会の今後の発展への建設的な意見をもとめて会長の挨拶とした。

4. 議案の審議

(1号議案:平成18年度事業報告)

 平成18年度事業内容について、坂本理事より議案書に沿って報告された。主な報告内容は次の通りである。

・第6回通常総会を開催し活動計画の承認を得るとともに、新しい会長、副会長、監事、理事などが選任された。また9名の方が名誉会員に推挙され承認された。
・平成18年度は理事会を8回開催し、一般的な事務議決のほか、地震災害調査基金規定の議決、会員職員の慶弔に対する内規の議決、2007年度論文奨励賞受賞者の承認、倫理綱領の議決、刊行規定の議決、論文集審査規程の改定の議決を行うとともに、日本地震工学会の運営や各委員会活動に対する中長期計画、第12回日本地震工学シンポジウムの報告、10周年記念事業の企画、JEES、WCEE、ICEEとの関わり方について議論した。
・その他、平成18年度の主な課題に対する活動としては、内規の整備や日本学術会議の協力学術研究団体の登録、特許法第30条の指定、IAEEへの援助の継続が挙げられる。法人化に関しては公益法人化制度の改正もあり本年度は活発な活動は行わず、次年度より担当の理事と委員会を設けることとした。
・幹事会・委員会活動について概要を報告した。本年度の大きな事業として本学会で主催した第12回日本地震工学シンポジウムを述べた。
・他学会との交流として、講演会・講習会等に関し6件の共催と6件の協賛、また13件の後援があったことを報告した。
・その他:運営基金を設置し、2名の名誉会員から寄付を受けた旨報告した。
続いて審議に入り、議長が本件に関する意見と質問がないことを確認して、出席者に承認を諮り、承認された。またその際に家村理事よりIAEEへの援助に対しての謝礼の辞があった。

続いて審議に入り,議長が本件に関する意見と質問がないことを確認して,出席者に承認を諮り,承認された。

(2号議案:平成18年度収支決算報告および監査報告)

 平成18年度収支決算について、会計担当の五十嵐理事より議案書に沿って報告された。次に、平成18年度監査報告を、事欠席のため大町議長が代読し、適切に会計処理されていることを確認している旨が報告された。続いて審議に入り、議長が収支決算と監査報告について意見と質問を求めたところ、質問のないことを確認して、出席者に承認を諮り、承認された。

(3号議案:平成19年度次期会長・副会長・監事選挙結果報告)

 平成18年度次期会長・副会長・監事選挙結果が報告された。
 続いて審議に入り、議長が本件に関する意見と質問がないことを確認して、出席者に承認を諮り、承認された。従って、 平成17年度役員のうち、次期会長として鈴木浩平氏、副会長として鈴木祥之氏ならびに西谷章氏、監事として工藤一嘉氏が就任することになった。会場にて総会出席の新任役員を紹介した。

 ここで、次の4号議案は次期会長による平成19年度役員の選任ということで、議長が北川新会長に交代した。

(4号議案:平成18年度役員選任)

 役員理事の選任は規約第15条により、正会員の中から会長が選び、総会で選任すると定められていることを議長が説明し、9名の理事(五十嵐克哉、風間基樹、坂本成弘、塩原等、田蔵隆、中村晋、橋本コ昭、目黒公郎、森下正樹の各氏)が退任し、新たに8名の理事を選任した旨を出席者に諮り承認された。新たに理事に就任するのは、笠井和彦、柏崎昭宏、勝俣英雄、志波由紀夫、鈴木康嗣、三輪滋、源栄正人、吉田郁政の各氏である。総会出席の新任役員は起立し簡単な挨拶を行った。

(5号議案:平成19年度役員候補推薦委員会の選任)

 役員候補推薦委員会委員長の石川理事より、平成18年度役員候補推薦委員会委員の7名の退任(岡田成幸、片岡俊一、坂本成弘、吹田啓一郎、田才晃、中村豊、中山学の各氏)を受けて、新たに会員の中から7名(岩田秀治、勝俣英雄、楠浩一、年縄巧、飛田潤、林康裕、松岡昌志の各氏)を選任した旨報告があり、出席者に承認を諮り、承認された。

(6号議案:平成19年度選挙管理委員会委員の選任)

 平成19年度選挙管理委員会委員選任の件について、北川会長より、池浦友則氏及び前田寿朗氏の2名を指名した旨説明があり、出席者に承認を諮り、承認された。また、理事の中から選挙管理委員として勝俣英雄理事及び野畑有秀理事の2名を指名した旨、北川会長より報告があった。

(7号議案:平成19年度事業計画)

 平成19年度事業計画について、総務担当の石川理事より議案書に沿って、今年度の主要な事業として、11月に東京で開催される年次大会、事業活動ならび研究委員会活動の活性化、中期的視野に基づいた学会のあり方の検討、法人化担当理事を置き公益法人化に向けた検討を具体化すること、また来る2011年の10周年に向けた記念事業の企画を開始する旨説明を行った。さらに各委員会(電子メディア、会員、広報、会誌編集、論文集編集、年次大会実行、事業企画、研究統括、国際の各委員会)の事業計画の概要を説明した。続いて、審議に入り、議長が本件について意見と質問を求めたところ、質問のないことを確認して、出席者に承認を諮り、承認された。

(8号議案:平成19年度収支予算案)

 平成19年度収支予算案について、会計担当の小林理事より議案書に沿って説明された。
 続いて審議に入り、議長が本件について意見と質問を求めたところ、植竹氏より、法人化積立金が今年度予算化されていないことについて質問があった。これに対し坂本理事より、昨年度法人化の制度が変り法人化に必要な資金としては過年度で既にその目標額に達しているため、今年度から予算化しない旨説明があった。また積立てた1500万の運営に関しては今後検討していく予定であるとの説明があった。渡辺氏から年次大会への一般会計からの補填予算がないことについての質問があった。坂本理事より大会に関する諸経費に関しては大会事業費内で均衡をとる必要があることを述べた。また学会の活性化を目的として大会期間中に行う事業に関しては、例えば、若手支援費20万というように予算化している旨説明した。鈴木(祥)副会長は経験から年次大会を地方で行う際は事業費内で均衡を保つのは容易でなく一般会計から補填する方向で考えて欲しいとの指摘を行った。小谷氏は、大会の活性化を目指すのであれば、より積極的に費用面で支援し事業拡大の意思を反映させる必要があることを指摘した。家村副会長より活性化に関しては国際支援や若手支援に対して資金を投入することを考えているとのコメントがあった。小谷氏から、予算計画は事業計画に基づいて作成されるべきものであり、例えば10周年記念事業へ向け準備作業を行う計画になっているが予算にはその項目が無いとの指摘を受け、坂本理事から、企画事業費の中に計上している旨の説明を行った。北川議長より、年次大会についての予算支援については理事会内で再検討することを条件に、再度予算案について承認を出席者に諮り、承認された。

5. 新会長挨拶

 最後に、北川新会長より挨拶があった。その概要は以下の通りである。 (概要)設立7年目にあたる本年度は10年の節目に向け本学会の存在意義・目的・目標を今一度検討し直す時期にあたり、今後の大いなる発展に向けて方針をより具体化して活動していきたいと考えている。歴代の役員・各委員会のもと学会活動も質・量ともに充実はしてきているが、関東・関西以外の地方の活性化の問題、法人化に向けての具体的な活動、若手研究者への支援と本学会への勧誘、そのための魅力あるプログラムの企画など課題が多数残されているのが現状である。魅力のある開けたアグレッシブな学会の構築を目指して、単独学会では解決できない課題や横断的な研究分野の推進、若手研究への支援とそのプログラムの推進、2年後を目指した法人化への移行とともに国際社会に十二分に対応できるよう組織強化、地震災害支援活動の強化など、時代の変化を先取りしたアイデンティティを有するべく、各委員会のもと小回りの利くアクションプランを目指して活動を進めていきたい、と抱負を述べ、会員各位からの一層のご支援と退任される役員に対するお礼と更なる協力をもとめ新会長の挨拶とした。

6. 閉会

 坂本理事より、本日の予定議事が終了したことを宣し、閉会を宣言した。

行事報告

(講演会)

13時30分〜15時20分
 通常総会に先立ち、平成19年能登半島地震の報告と論文奨励賞の授与式および受賞者の講演が行われた。司会は事業担当の若松理事と総務担当の坂本理事が担当した。

1. 平成19年能登半島地震の報告

(1) 強震動       :岩田 知孝氏(京都大学)
(2) 建物被害の概要    :後藤 正美氏(金沢工業大学)
(3) 盛土・地盤の変形と地震被害―局所化した被害―    :小長井一男氏(東京大学)

2. 論文奨励賞の授与式と受賞者講演

 坂本理事より「日本地震工学会・論文奨励賞」についての説明があり、その後、大町会長より藤本一雄氏と白戸真大氏への表彰を行った。

(1)近接観測点ペアの強震記録に基づく地盤増幅度と地盤の平均S波速度の関係
  :藤本 一雄氏(千葉科学大学)
(2)ファイバー要素を用いた数値解析による場所打ち杭基礎の変形性能評価
  :白戸 真大氏(土木研究所)

3. 14WCEE(第14回世界地震工学会議)の案内

 家村副会長より2008年10月12〜17日の間、北京市郊外で行われる14WCEEについての概要を説明し、日本から多数の参加を希望している旨案内があった。

(懇親会)

17時00分より
通常総会終了後、建築会館ホールにて懇親会が催され、会員相互の懇親が図られた。

以 上

記録:野畑 有秀   

議事録確認
  平成19年  月  日
  会長  北川 良和 印

  平成19年  月  日
  副会長         印

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