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日本地震工学会第65回理事会議事録

A.日 時 2008年2月7日(木) 17:00〜20:45
B.場 所 建築会館304会議室
C.出席者 出 席 者;  北川会長、鈴木(浩)次期会長、家村、小長井各副会長、石川、勝俣、鈴木(康)、小林、野畑、柏崎、久田、吉田、志波、若松、笠井、源栄、三輪各理事
委任状出席;  鈴木(祥)副会長、末冨理事
オブザーバ出席;  鴫原事務局長
D.提出資料 資料65-01日本地震工学会理事会第64回議事録(案)(勝俣理事)
資料65-022月理事会−会務報告−(石川理事)
資料65-03現預金管理表・貸借対照表・予算管理月報(小林理事)
日本地震工学会大会(東京)−2007 収支決算書(勝俣理事)
平成19年度会費未納者(2008.01.28現在)(石川理事)
資料65-04収支決算書「基礎地盤系の動的応答と耐震設計法」(三輪理事)
「E-ディフェンス橋梁耐震実験見学会」報告(若松理事)
資料65-05役員候補推薦委員会議事録(勝俣理事)
資料65-062月入会者・退会者報告(野畑理事)
資料65-07協賛・後援依頼(石川理事)
資料65-08平成19年度 委員会委員名簿(石川理事)
資料65-09地震災害調査基金の取り崩し(石川理事・三輪理事)
資料65-102008年日本地震工学会・論文奨励賞の候補者(2名)について(久田理事)
資料65-11日本地震工学会「10周年記念事業」の進め方について(石川理事)
4ICEE Call for papers、神戸国際会議場パンフレット(家村副会長)
資料65-12新会計科目について(鈴木(康)理事)
資料65-13次年度に向けての今後のスケジュールと作業の依頼(石川理事)
資料65-14日本地震工学会「歴代会長懇談会」の開催について(石川理事)
資料65-15-1法人会員の特典について(野畑理事)
資料65-15-2論文集編集委員会で議論した会員への特典について(久田理事)
資料65-16日本地震工学会・パンフレット案(柏崎理事)
資料65-17第8回通常総会(2008/5/22)の講演会(案)(若松理事)
資料65-18論文集・特集号「情報共有による減災対策」の発行について(久田理事)
資料65-19優秀修士論文・卒業論文賞の新設について(石川理事)
資料65-20日本地震工学会 調査研究に関する活動について(三輪理事)

E1.議事録の確認

(1)前回議事録(勝俣理事、資料65-01)

 勝俣理事より、第64回議事録(案)の要点が報告された。以下を確認した。

  • 小堀先生の追悼文はホームページにも掲載する。
  • EERIとの共同研究については北川会長名で中央防災会議委員長である土岐元会長に協力を依頼する。

E2.報告事項

(1)会務報告(石川理事、資料65-02)

 石川理事より前回理事会以降の会務の要点が報告された。また、会誌7号を1月31日付けで刊行したことが口頭で報告された。

(2)会計報告(小林理事・勝俣理事・石川理事、資料65-03)

1)学会の会計報告
 小林理事より、1〜2月の会計の要点が報告された。

  • 学生会員の会費収入が伸びている。大会の参加条件が学生会員に対して有利にした効果があった。
  • 調査研究の講習会・企画事業・年次大会の収入が多い。企画事業は支出も多いが、収支は黒字。年次大会は支出を抑えたので、収支は大幅に黒字。
  • その他については、一部で大幅に予定を下回る項目があるが、2〜3月に入金または支出が見込まれるものが大半である。
  • 結果として、学会全体として今年度は黒字の見込みである。

2)2007年大会の決算
 2007年大会の決算に関して勝俣理事より報告された。また、鴫原事務局長より「大会の決算書は未収金を見込んだ数字であり、予算管理月報とは若干数字が異なる」との補足説明があった。関連して次の議論があった。

  • 北川会長より「非会員参加者が多い。潜在的な会員候補であり、発掘に努めるべきだ。14WCEEの日本からの参加者が800名であるのに対し、大会参加者は400名にとどまっており、もっと会員を増やせるはずだ」との発言があった。また、鈴木次期会長より「以前は国内シンポジウムの方がWCEEより参加者が多かった」とのコメントがあった。
  • 久田理事より「年会費と大会参加費のバランスを考えると、会員・非会員の参加費は10000円程度の差を付けてもよい」との発言があり、北川会長より「講演会の性格・内容によって差別化を考えるべき」との発言があった。
  • 源栄理事より次回仙台大会について「同時期開催の震災対策技術展とうまくリンクさせれば参加者を増やせると思う。会場費は2007年は大学で開催したので、少額で済んだが、2008年は40万円程度かかると思うが、駅前の立地であり、やむを得ない」との見込みが示された。

3)会費未納者
 石川理事より会費未納者リストが示され、「各理事が親しい未納者については、各理事からも連絡して欲しい。3月末未納者に対しては除名処分を下すことになる」との要請があった。鈴木次期会長より「あまり脅かすのは得策でない」との指摘があり、各理事からの連絡の際には留意することとした。また、同時に会員担当から機械的にメールを出すことになった。関連して以下の議論があった。

  • 小長井副会長より海外在住会員への会費請求について問題提起があった。
  • 北川会長より「未納者のメールアドレスは正しいか」との質問があり、鴫原事務局長より「メールが宛先不明で返送された場合はリストのアドレス欄は空欄にする。そうでない場合は届いているか、または適切に転送されている、と考えている。メール送付不能者にはメールの内容を郵送している」と回答があった。

(3)行事の開催報告(石川理事・三輪理事・若松理事、資料65-04)

 石川理事より開催した行事2件の概要について報告があり、了承された。
 三輪理事より「基礎地盤系の動的応答と耐震設計法」講習会について補足説明があった。

  • 開催報告(資料65-20のp.1)はホームページにも掲載している。

若松理事より「E-ディフェンス橋梁耐震実験見学会」について補足説明があった。

  • 会員限定の企画であったが、定員(30名)を上回る申し込みがあった。
  • 当日欠席1名・バスを間違えた方1名があり、学会の送迎バスを利用しての参加者は28名であった。

(4)役員候補推薦委員会報告(勝俣理事、資料65-05)

 勝俣理事より次期役員候補として下記の会員を推薦したいとの報告が審議経過の説明とともにあり、了承された。

  • 次期会長候補 : 國生剛治氏、濱田政則氏
  • 副会長候補  : 大塚久哲氏、武村雅之氏、藤田聡氏、吉田望氏
  • 監事候補   : 高田至郎氏、和田章氏

審議に当たっては下記に留意した旨の補足が勝俣理事よりあった。

  • 定員の2倍の候補を推薦する
  • 業績、役員経験(特に次期会長候補)、分野バランス、地域性を考慮する。

 北川会長より「推薦された候補者以外に投票してもよいのか」との質問があり、勝俣理事より「投票案内の記載の通り、正会員ならばよい」との回答があった。
 また、投票案内・投票用紙の案が示され、了解された。

(5)行事の開催予定(石川理事・若松理事、口頭)

 石川理事より下記のセミナー・見学会の開催を予定しているとの報告があった。

 1)一般市民セミナー「地震災害に備える〜地震情報の利用とわが家の耐震対策〜」(3月9日)

 2)セミナー「強震動予測レシピ−新潟県中越沖地震や能登半島沖地震などに学ぶ−」(4月11日)

 3)セミナー「地震発生確率−理論から実践まで−」(4月22日)

 若松理事より1)の行事(鳥取で開催)について、「前々回理事会での助言に従い、鳥取県と鳥取市にも後援していただくことにした。既にホームページに紹介。」との補足説明があった。

E3.議案

(1)入退会者について(野畑理事、資料65-06)

 野畑理事より入会希望者6名、退会者1名について報告され、資料通りに承認された。この結果、正会員1,232名、学生会員78名、法人会員95社となった。

 北川会長より前年同時期に対する増減について質問があり、野畑理事より約100名の増加があるとの回答があった。また、野畑理事より「学生会員→正会員の転格者があった。学生会員の定着として望ましい現象である」との補足説明があった。北川会長より「会員を分掌する西谷副会長には会員増の施策の立案と実施について引き続き、よろしくお願いしたい」との指示があった。

(2)共催・後援・協賛(石川理事、資料65-07)

 石川理事よりメール審議で承認された共催依頼1件・後援依頼2件について報告された。続けて石川理事より新規の後援依頼2件について紹介され、問題なしとして承認された。関連して以下の補足説明があった。

  • 石川理事より:国境なき技師団主催のセミナーはこれまでにも後援している
  • 鴫原事務局長より:地域防災防犯展は去年も後援した

(3)委員会委員の委嘱(石川理事、資料65-08)

 石川理事より2008年大会実行委員会委員と国際委員会の追加委員の委嘱について紹介があり、承認された。源栄理事より2008年大会実行委員について「民間・電力・東北大からメンバーを選んだ」との補足説明があった。また、笠井理事より「国際委員会はこれからスタートであるが、なんとかがんばりたい」との抱負が述べられ、北川会長より「14WCEEでのSpecial Theme Sessionもあり、がんばって欲しい」との激励があった。

(4)地震災害調査基金の取り崩し(石川理事・三輪理事、資料65-09)

 石川理事より地震災害調査基金の取り崩しの案について紹介があり、「基金取り崩しは初めてである。総会での報告事項となる」と説明された。北川会長より下記のコメントがあり、承認することとなった。

  • 地震被害調査は地震工学の原点である。今回の調査は会の目的にもかなった活動であると判断している。

関連して以下の議論があった。

  • 小長井副会長より「公益法人化をにらんで、公益目的事業への支出実績にもなる」との発言があった。
  • 家村副会長より現在の積立額について質問があり、また家村副会長および北川会長より「取り崩しという用語は会計用語かもしれないが、語感がよくない。そもそも調査費用を予算に組み込んでおけないか」との指摘があった。鴫原事務局長より「積立額は現在150万円である。基金を取り出して今年度予算に組み入れ、それを執行することになるため、基金からは見ると取り崩しになる」と回答があった。石川理事より「災害調査のように不確定なものは予算化しづらい」と回答があった。
  • 源栄理事および鈴木次期会長より申請書の記述にいくつか不備がある、との指摘があり、三輪理事が修正することになった。小長井副会長よりの指摘で、申請者は災害委員会の壁谷澤委員長とすることとなった。小林理事より総会資料とする際、申請日・承認欄に注意が必要、との指摘があり、鴫原事務局長が修正することになった。
  • 北川会長より「基金取り崩しは総会の承認事項か?」との質問があり、鴫原事務局長より「基金取り崩しの承認は理事会。総会では報告のみ」と回答があった。

(5)論文奨励賞の候補者推薦(久田理事、資料65-10)

 久田理事より論文奨励賞の候補者選考に関して以下の説明があった。

  • 報告は対象外とし、論文のみ受賞対象とした。報告の扱いは今後の課題としたい。
  • 各査読者からBest2と思った論文に対して採点し、合計点が高い2編を選出した。
  • 1編のみを採点した査読者の参考扱いとし、評価点の集計から外した。

 提案の通り、下記2名に対して論文奨励賞を贈ることを承認した。

  • 三浦弘之会員:高分解衛星画像と数値標高モデルを用いた2004年新潟県中越地震での斜面崩壊地の検出
  • 包那仁満都拉(ナランマンドラ)会員:強震ネットワークデータから構築した広周波数帯域統計的グリーン関数とその南海地震への応用

 関連して以下の議論があった。

  • 小長井副会長より受賞論文に類似の研究は既にあるとの指摘があった。源栄理事より「現在の査読者の分野に偏りがあるのでは?。プラス点だけで評価すると査読者数が多い分野に偏りやすい。マイナス点も考慮すべき」との発言があった。久田理事より「論文投稿数が少ないので、査読者を分野別に揃えていない。地震動分野の投稿が多いので、査読者もその分野が多くなる」と回答があった。北川会長より「上部構造の分野で論文投稿を増やす必要がある」との指摘があった。
  • 笠井理事より「賞の選考自体は問題がない。多くの採点者がよい点をつけたのなら、尊重すべきである。むしろ、査読者の選考が問題」との指摘があった。北川会長より選考の公平性を強調する発言があり、鈴木次期会長より「科研費の採択選考のように、全体を見る査読者も必要」との指摘があった。源栄理事より「委員の年齢構成も重要と思う」との発言があった。石川理事より「選考方法を変えるなら内規の見直しとセットでお願いしたい」との発言があった。

E4.懇談事項

(1)10周年記念事業の進め方(石川理事、家村副会長、資料65-11)

 石川理事より「2010年の設立10周年には今から準備を始めないと間に合わない」との提案があり、下記の基本方針が示された。また、北川会長より「JAEE単独実施は困難である。1年を通じて10周年記念と考え、冠をつけさせてもらって多方面の助力を得ながらやりたい」との方針が述べられた。

  • 記念式典を実施する。
  • 2010年開催の本会主催イベント(日本地震工学シンポジウム・ICEEなど)に「10周年記念」という冠をつける。

 ICEEについて家村副会長より概略説明として「JAEEで主催を引き受けることは理事会で承認され、国際担当の笠井理事に企画はお任せしてある。2010年は阪神淡路大震災15周年にも当たるが、神戸で実施しないかとの誘いがあった(参考資料参照)」との発言があった。石川理事より「家村副会長は国際担当の副会長であり、笠井理事と一体となって企画を推進して欲しい」との指摘があった。

 笠井理事より次のような現状認識が示され、しばらくICEE関連の活動は控える、との説明があった。

  • ICEEは慣例では10月開催。国内シンポジウムと一緒に開催するのはおかしい、との意見がある。ただし、連続して開催するという案もある。
  • ICEEの分野はモニタリング、センシングが多く、地震とは関係が薄い。元々、国内の担当は京大・建研であったので、そこに主催を戻すという案もある。京大中島先生に打診したところ、引き受けてもよいとの回答を得た。
  • 資金集めに苦労しそうである。東工大のグローバルCOEが通れば、その資金が使える。COEに落ちた場合の検討も必要かもしれない。

関連して以下の議論があった。

  • 北川会長より「建研が関与している経緯は?」との問いかけがあり、笠井理事より「現在は建研・京大の色は薄まっている。米国側(Liu先生、ほか)はNSFのお金を講演者旅費に充当する。」との回答があった。
  • 笠井理事より「このイベントはJAEEのカンフル剤になりうる。ICEEをシンポジウムスタイルにする案があるが、資金面でCOEへの当選が要点になる。もう一案は大イベントになるが、ICEEは別に実施し、国内シンポを対等に行うことが考えられる。」との発言があった。北川会長より「大イベントでよい」との発言があり、鈴木次期会長より「ジョイントの会議の例はある。中身は別々だが、会議の開催は一緒」との発言があった。
  • 石川理事より「ICEEに母体があるなら、JAEEの10周年の冠をつける場合、それなりの費用を支払う必要があるかもしれない」との指摘があり、笠井理事より「Liu先生に問い合わせる。また、国際委員会を開催し、次回に方向性を示す」との回答があった。

(2)新会計科目について(鈴木(康)理事:資料65-12)

 鈴木(康)理事より公益法人化をにらんで新しく会計科目を作ったとの報告があった。

  • やってみなければわからないのが現状である。
  • 現行の会計処理と対応する部分も多いが、「正味財産増減計算書」が正式書類となる。
  • 管理費を事業ごとに振り分ける点が新しく、困難がある。会計担当で振り分ける。 補足の説明は以下の通り。
  • 北川会長より「各理事が担当する活動予算は今まで通り作成すればよい。」との指摘があった。
  • 石川理事より「正味財産増減計算書にてリアルタイムで会計を見るのが特徴。ただし、分かりにくいので、年度ごとで見ることになる。会計の作業が増えるので、予算案の締め切りには遅れないで欲しい」との説明があった。

(3)次年度に向けての今後のスケジュールと作業の依頼(石川理事:資料65-13)

 石川理事より以下の説明があった。

  • 今後のスケジュール
  • 2月末までに今年度の成果報告と来年度計画・予算を提出すること。事業企画の予算については委員会関係と講演会等の関係とを分けて作成する。具体的な見込みがない場合は今年度実績を基に作成する。
  • 3月7日までに新任理事候補者について、一般論ならばboard全員に、具体的な人選ならば総務担当に出す。ただし、本人の承諾を得る前に。

鈴木次期会長より「退任理事は新任理事候補の推薦をよろしくお願いしたい」との要請があった。

(4)歴代会長懇談会の開催について(石川理事:資料65-14)

 石川理事より標記について説明があり、「北川会長の指示で開催することになった。話題にしたいことがあれば、連絡して欲しい」との補足があった。北川会長より「元会長からの要望があり、試行することにした。色々意見を頂きたい、というのが主旨。」との説明があった。

(5)会員の特典の見直しについて(野畑理事・久田理事:資料65-15-1、65-15-2)

 野畑理事より法人会員の特典見直し案として、会費に応じた人数の、法人所属の特定個人に対してほぼ正会員と同様な情報提供を行うこととしたい、との方針の説明があった。北川会長より「やってみよう」との発言があり、次回理事会にさらに整理した案を会員担当より提出することになった。議論は以下の通り。

  • 志波理事より「法人会員所属の正会員の中には、退会してしまうのでは?」との指摘があったが、北川会長より「法人会員の特典をやめることはできない」との発言があった。
  • 三輪理事より「個人会員ならば、法人会員である法人に所属していても、論文を投稿する意欲を持っており、投稿時に特典を使うと考えられ、法人会員の特典が拡大されたとしても退会しないのでは」との指摘があった。石川理事より「投稿料はどうなるのか」との質問があり、野畑理事より非会員扱いとの回答があった。
  • 石川理事より会誌の送付について質問があり、鴫原事務局長より「法人会員には代表者に割り当ての冊数を送っている」と回答があった。
  • 小林理事より「会誌の広告料は法人会員の級によって差があるのか」との質問があり、野畑理事より「その通りである」との回答があった。
  • 石川理事より「個人の正会員との違いは何か」との質問があり、野畑理事より「論文の投稿料である」との回答があった。

 久田理事より論文集に関する会員への特典に関する現状の紹介があり、論文集編集委員会における結論としては「非会員への公開は継続し、投稿料における会員・非会員の差別化は特典として魅力がない」と報告された。議論は以下の通り。

  • 久田理事より「非会員の投稿は1割程度」と補足説明があった。
  • 石川理事より「会誌はどうか」と質問があり、勝俣理事より「目次は非会員にも公開。本文は会員のみ公開」との回答があった。
  • 北川会長より「差別化を図るべき。論文は読めるが、コピーできない仕組みを導入できないか。あるいは概要は非会員にも公開し、本文は会員のみ公開」との発言があった。
  • 久田理事より「今、投稿が少しではあるが増えている。制限をつけて投稿数が減ることを恐れている」との発言があった。鈴木次期会長より「まだ、差別化より公開性を重視すべき段階」との発言があった。
  • 北川会長より査読者について質問があり、久田理事より「外部査読者もいる。査読料は払っていない」との回答があった。北川会長より「査読料なしはまずい」との発言があったが、家村副会長より「土木学会は査読料なしである」との発言があり、小林理事より「機械学会も査読料なしである。ただし、別の特典がある。例えば、査読者には学会からの謝意が公開される。」との発言があった。

 北川会長より「会員の差別化は今後も検討すべき課題である」との総括があった。

(6)パンフレット案について(柏崎理事:資料65-16)

 柏崎理事より概要説明があり、了承された。

  • リーフレットをポケットに入れる形式。内容が変わるものはリーフレットにする。
  • 写真は版権も考慮して適宜、差し替え。次回理事会に修正版を出し、今年度中に印刷。

(7)通常総会前のイベントについて(若松理事:資料65-17)

 若松理事より「柏崎の問題には関心が高い。そこで、この話題を扱う日本原子力産業協会等主催シンポジウムのパネラーに講演を依頼したい」との概要説明があった。以下の議論があった。

  • 鈴木次期会長より「このシンポジウムは行政色が強い。JAEE向けには違う話がよい」との指摘があり、北川会長より「内容はよいが、講師については、人数を増やすなど幅広く検討して欲しい」との発言があった。
  • 久田理事より「学の講師を増やして、震源関係も加えるとよい」との発言があり、志波理事より「会誌も同じ内容で原稿を募集したが、一部、集まらなかった。」との発言があった。北川会長より「官の講師はやめて、学の講師のみでもよい」、小林理事より「国の研究機関の人間を講師にしてもよい」との発言があった。

(8)論文集の特集号について(久田理事:資料65-18)

 久田理事より標記の説明があり、既に15編の投稿申し込みがあった、と現況報告がされた。北川理事より「特集号としてWCEEに出した地震工学技術集も出すとよい」とのコメントがあった。

(9)優秀修士論文・卒業論文賞の設置について(石川理事:資料65-19)

 石川理事より「北川会長の指示で企画したが、今年実施するのは無理がある。実現可能なアイディアを出していただきたい」との紹介があった。議論は以下の通り。

  • 鈴木次期会長より「論文だけでは閉じた世界になる。発表させる必要がある。選考も公開してイベントにしたい」との発言があった。
  • 北川会長より「特に上部構造の先生の勧誘も目的である。賞の推薦は各大学に依頼する。他学協会でも事例はある。」との発言があった。小林理事より「大学に送っても実施している研究室は限られる。ある協会も同様な制度があり、大学の推薦に対して無条件に表彰する」との発言があった。
  • 石川理事より「依頼する範囲が問題。全大学に送るのは無理。会員なら可能」との指摘があり、柏崎理事より「会員限定なら数が少ない。応募に対してはすべて表彰でよい」との発言があった。一方、北川会長より「大学は学会リストで把握可能」との発言があった。
  • 若松理事より「2月では時期が悪い」との指摘があり、鈴木次期会長より「先生の勧誘には別の方法があると思う。企業に就職する学生には表彰は不要、博士の学生のみ必要と思う。しかし、北川会長の熱意は理解したので、次期に前向きに考える」との発言があった。

(10)研究統括関係(三輪理事、資料65-10)

1)研究委員会の活動の現状
三輪理事より各研究委員会の活動状況について報告があった。

  • 基礎−地盤系の動的応答と耐震設計法に関する研究委員会:講習会を開催して完了。成果として報告書を出している。
  • 土構造物におけるライフサイクルコスト戦略の研究委員会:次年度、国内シンポジウムの開催と海外対応の活動(海外ワークショップの共催など)を予定している。→小長井会長より「研究委員会の海外活動に対する本会の姿勢(必要性の明示)は既に伝えてあるが、再度、連絡する必要がある」とのコメントがあった。
  • リモートセンシング技術を用いた災害低減に関する研究委員会:活発に活動している。次年度大会にオーガナイズドセッションを開催したい。期間延長の要望がある。
  • 津波災害の軽減方法に関する研究委員会:連絡なし
  • 次世代地震工学実験施設のあり方に関する研究委員会:連絡なし

関連して以下の議論があった。

  • 小長井副会長より「研究委員会の海外活動に対する本会の姿勢(必要性の明示)は既に伝えてあるが、再度、連絡する必要がある。基本的に海外ワークショップは別資金にて対応をお願いする。予算の次年度持越しは認めない」とのコメントがあった。
  • 石川理事より「シンポジウム開催で委員会費用の持ち出しを予算化するのではなく、収支バランスを取るという考えがまずある。」とのコメントがあった。また、「期間延長については理事会議案として取り上げる。ただし、これまでの成果報告と延長の必要性を明示が求められる」との回答があった。さらに、「行事の共催は理事会の承認が必要」との指摘があった。

2)新規研究委員会の提案
新しい研究委員会の提案について三輪理事から紹介があった。

  • 「工学のための地震動レシピに関する研究委員会」:ただし、委員長候補に断られたので、提案を取り下げる。
  • 「地震被害・復興の記録アーカイブス構築のための研究委員会」

 後者の新規候補委員会について小長井副会長より補足説明があり、下記の議論があり、次回理事会の議案にすることになった。

  • 石川理事より「具体的なものがあるのか。それぞれの地震でアーカイブスを作るのは困難ではないか」との指摘があり、小長井副会長より「具体的なデータはある。意見交換やフローの構築から始める。お金の範囲の活動になる。」との回答があった。北川会長より「フローにはめ込むことが具体的なワークになると思う。データについては若松理事も持っている」とのコメントがあった。

3)災害対応
 三輪理事より今年度の災害対応活動の要約と課題について説明があった。地震災害対応活動に関する規定について北川会長より「素案のままになっている。100%のものを最初から作ることはできないし、進まない。早く方針を打ち出すことが重要。次回には修正案を出して欲しい」との指示があり、小長井副会長・三輪理事が対応することとなった。



次回予定: 平成20年3月12日(水)17:30より

 記録担当:勝俣
 議事録確認
     平成20年  月  日
        会長 北川 良和
     
     平成20年  月  日
        総務担当理事

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