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第2回 微動利用技術研究委員会

日 時

平成21年5月21日(木)12:30〜15:00

場 所

建築会館(田町)305号室

参加者

新井、和仁、斎藤、佐藤、高井、中村、林(宏) 、三上、森、盛川、保井、山田、 山中、山本、横井、森井 (敬称略) (計16名)

配付資料

資料2-1(地盤の微小なゆれ方をはかる):(山中委員)
資料2-2(金井清 先生追悼シンポジウム):(山中委員)

議事録案作成

和仁委員、森委員長

議 事

1. 前回(第1回)委員会の議事録確認

 森委員長より、第1回委員会の議事録確認がなされた。

2. 前年度の報告書の確認

 森委員長より、前年度の成果である文献リストの確認がなされた。

3. 今年度の活動予定について

 今年度の活動予定としては@ガイドラインの素案作成、A利用実態調査とする。

@のガイドラインの素案策に関して、以下の議論があった。

  • 標準貫入試験などは使用器具や試験方法など共通なことが多いため、ガイドライン作成も容易である。しかし、微動に関しては地域性(各地域によって周期領域が違う)があるため、ガイドラインとして整理することが困難なのではないかという意見もあった。
  • 微動に関して共通の原理を共有しておく必要がある(根拠作成)
  • 細かな方法はまとまってはいなく、例えば注意事項を羅列したようなチェックリストや標準的な野帳が必要との意見もあった。
  • 微動は限定・厳密的な要素が多く、ガイドライン作成には向かない。
  • しかし、ガイドラインを作成しないことのデメリットの方が大きいとの意見もあった。
  • ガイドラインを作成することが可能かどうかの議論が必要。
  • 場所依存はあるが、ガイドライン作成には具体的な数値があると好ましい。例えば基盤深さに応じてアレー範囲など。
  • 地盤において、微動は概査であり、ガイドラインを作成するならば長所・短所をきちんと記述する必要がある。
    →ガイドラインついて次回委員会までに森委員長が素案を作成。

Aの利用実態に関して、以下の議論があった。

  • 建築分野において微動観測の利点は、手軽に観測が可能であること、連続的に構造物の特性を把握することができることであり、リスクマネジメントを考える上ではこのような構造モニタリングは非常に有効。
  • 建築分野においては微動によって周期が観測できることは一般的であるが、微動観測よりも強震観測が注目される。構造物の耐震性能を評価する上で、微動レベルでの周期を利用して何ができるか疑問がある。
  • 木造建築物においては、微動の測定法は確立されているが、乾湿、ねじれ、外壁などにより振動が吸収されるといった影響が大きく、ひとくくりに木造建築物とはいかない。
  • 土木分野においては、何にでも微動に期待する傾向がある。例えば、斜面の落石やアンカー工などメカニズムが確立されていないにも関わらず測定を行うことがある。
  • 実務においてボーリング孔にて微動を観測したことがある。その際には、スペクトルで。H/Vには着目しなかった。

4. 話題提供

<山中委員>

配布資料2-1および2-2について話題提供がなされた。

<横井委員>

横井委員より以下の項目に関して、コメントして頂いた。

  • ガイドラインの制定(国際地盤工学会)。
  • 微動のニーズを把握することが重要(極端なニーズ、発展途上国でのニーズ)。
  • ニーズがあればライバルが存在する(リモートセンシング、地質出身の技術者)。
  • 単一な手法ではなく、他の調査法と組合せて観測精度の向上。

<新井委員>

新井委員より以下の項目に関して、コメントして頂いた。また、境港でのアレー観測結果を紹介して頂いた。

  • 微動アレー、H/Vは地下速度構造の推定方法としてPS検層の替わりなるのか。
  • 微動から推定した速度構造は正解値と何割あっているのか、もしくは違っているのかはこの委員会から成果としてでてこればよい。
  • どれほど違っているかは過去にESGでブラインドテストを行った事例がある。
  • 境港で行った事例紹介(アレー観測よりS波速度構造の推定)。
  • アレー内でのH/Vを並べることにより、水平成層地盤か否か確認することが可能である。
  • 最近、地震の主要動後のH/Vに着目する例もあるが、よく分からないまま利用されているのが現状である。

<山田委員>

山田委員より、京大、国総研、ニュージェックにチームの観測結果の紹介がなされた。(2008年)岩手・宮城内陸地震で4000galを記録したKIK-net(IWT025一関西)の地点にて格子状に密に微動を観測した。

5. ガイドライン作成に関して

  • ガイドライン作成にあたって、用いる用語は必ず定義を行い、使用にあたっては皆が共通の認識が得られる用語とする。
  • ガイドライン作成にあたり、森委員長より以下のキーワードが挙げられた。
       測定・分析手法・理論
       適用限界・適用範囲
       周期帯
       成分の取り扱い(方位、RMS)
       ノイズ
       平均化・平準化
       平均値、標準偏差
       地震波コーダーとの関係
       標準テストサイト、共通観測
       地表面不陸、基面不陸
       センサー設置方法
       周辺構造物の影響
       多点観測によるスペクトルの連続性
       システムの逆解析理論

6. 役割分担

  • 今年度の成果の取りまとめに関して、地盤と構造物(建築)に分け、各々で意見を取りまとめる。全体の総括は森委員長とする。
  • 地盤に関する意見の取りまとめは森委員長・盛川委員・山中委員が行い、構造物(建築)は斎藤委員・森井委員が行う。

7. 次回委員会

 第3回委員会開催日時は下記とする。場所は建築会館。

   第3回委員会 平成21年8月21(木) 14:00〜17:00
   委員会終了後懇親会を行う。

8. 閉会

 森委員長から、参加委員にお礼が述べられ、閉会とした。

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